気になる病気と症状の関係

消化器疾患は、がんや難病から、日常的に悩まされる便通異常まで多岐にわたります。それぞれの病気には特徴的な症状や進行パターンがあり、早期の受診と診断が重要です。当院では、専門的な検査と診療体制で、症状に合わせた適切な医療を提供しています。以下に、代表的な消化器の病気をご紹介します。

大腸がん

特徴・原因

大腸の粘膜にできる悪性腫瘍で、進行するまで症状が出にくいのが特徴です。食生活の欧米化、運動不足、喫煙・飲酒、ポリープの放置などがリスクになります。

主な症状 

• 便潜血検査の陽性
• 下血、血便
• 便が細くなる
• 下痢と便秘の繰り返し
• 体重減少、倦怠感

当院の対応 

早期発見のために、大腸カメラ（大腸内視鏡検査）を積極的に推奨しています。便潜血陽性を指摘された方や、気になる症状がある方はすぐにご相談ください。

胃・食道がん

特徴・原因

胃がんはピロリ菌感染や食塩摂取量の多さ、喫煙などが、食道がんはアルコール・喫煙の多用が主なリスクです。症状が出る頃には進行しているケースも多く、定期検査が推奨されます。

主な症状 

• みぞおちの痛み
• 食欲不振、体重減少
• 喉の違和感、つかえ感
• 黒色便（胃出血時）

当院の対応 

上部消化管内視鏡（胃カメラ）検査を実施しています。バリウム検査で異常を指摘された方も、ぜひ精密検査を受けてください。

逆流性食道炎

特徴・原因

胃酸が食道へ逆流して食道の粘膜を傷つける病気です。食生活の変化、肥満、加齢、姿勢などが関係します。

主な症状 

• 胸焼け
• 酸っぱい液が上がってくる（呑酸）
• 喉のつかえ感、咳
• みぞおちの痛み

当院の対応 

胃カメラ検査で炎症の有無や程度を確認し、薬物療法・生活指導を行います。繰り返す場合は長期的な管理が必要です。

過敏性腸症候群（IBS）

特徴・原因

ストレスや自律神経の乱れによって、腸が過剰に反応してしまう機能性疾患です。内視鏡では異常が見つからない点が特徴です。

主な症状 

• 下痢型／便秘型／混合型の便通異常
• 腹部膨満感、ガスが多い
• 腹痛が排便で軽快

当院の対応 

除外診断のために内視鏡や血液検査を行い、IBSと診断された方には薬物療法・食事指導・ストレスケアなどを総合的にご提案します。

潰瘍性大腸炎

特徴・原因

大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる原因不明の難病指定疾患です。比較的若い世代にも多く、再発と寛解を繰り返します。

主な症状 

• 粘血便
• 下痢、腹痛
• 発熱、貧血、体重減少
• 症状の増悪と軽快を繰り返す

当院の対応 

内視鏡による診断と病変範囲の把握、必要に応じた生物学的製剤などの治療管理を行っています。

クローン病

特徴・原因

口から肛門まで消化管全体に炎症が起こる、もうひとつの炎症性腸疾患です。原因は不明で、若年層に多く発症します。

主な症状 

• 腹痛、下痢
• 痔瘻や肛門の痛み
• 発熱、体重減少
• 栄養障害、貧血

当院の対応 

消化管全体を評価するための内視鏡や画像検査を行い、炎症の程度に応じた薬物療法や食事指導を行います。

便秘症

特徴・原因

週に数回しか排便がない、排便時に強くいきむ、便が硬いなどの症状を伴う慢性便通異常です。ストレス、加齢、食物繊維不足、運動不足などが原因になります。

主な症状 

• 排便回数が少ない
• 便が硬く、出にくい
• 便意があっても出ない感じ
• お腹の張りや不快感

当院の対応 

生活習慣の見直しとともに、薬物療法を適切に併用。便秘の裏に重篤な疾患が隠れている場合もあるため、必要に応じて内視鏡検査も実施します。

気になる病気・症状がある方はご相談を

消化器疾患は早期発見・早期治療が何よりも大切です。「検査が怖い」「忙しくて時間が取れない」という方にも配慮した検査体制を整えております。気になる症状や病名がある方は、お気軽にご相談ください。